痴漢について
1.痴漢とは・・・
一般的に痴漢と言われている"衣服の上からまたは直接体を触る行為"は、刑法ではなく各都道府県の迷惑防止条例で処罰されています。
各都道府県によって痴漢の定義も異なります。
東京都の迷惑防止条例は、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例であり、
- 定義
「何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
一 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。」 - 刑罰
6月以下の懲役又は50円以下の罰金
となっています。
ただし、痴漢の態様がより卑劣で深刻な場合には、各都道府県の条例ではなく刑法第176条の不同意わいせつ罪となる可能性があります。
この場合、刑罰は、6か月以上10年以下と、かなり重くなります。
2.痴漢の傾向
痴漢は、季節では夏に、曜日では水曜日、木曜日が多いと言われています。
夏は、女性が肌の露出する機会があること、週末にかけてストレスが多くなることから上記傾向があると思われます。
「ドア付近や先頭車両の端には近づかないようにしましょう」
ドア付近に痴漢が多いのは、人が滞留して逃げ場がない・駅に着いた時に逃げやすいからです。連続して開かない側のドア横の座席際や先頭車両の運転室の後ろなどは、被害者の逃げ場がなく、周囲の乗客からは死角になることも多いため、狙われやすい傾向があります。
3.痴漢かどうか気になる場合・・・
何か変だな、と思ったら、バッグなどでガードして、痴漢行為に気付いていることを示してみましょう。それでも変わらないようであれば、電車が揺れた時に自分の足を大きく動かしてみて、場所を移ることも方法です。
重要なことは、同じところに留まらないこと。
ドア付近や中央部ではなく、つり革がある座席側に移動したほうがいいです。
4.痴漢に遭ってしまった場合
迷わず、触っている手を掴んで、周囲に助けを求めてください。「とっさの時に声が出ないかもしれない」と不安であれば、やはり防犯ブザーを携帯することも方法です。
車内での場所・位置関係、犯人の特徴、時間帯、どこを移動している途中か、犯人と接触した時間等を後日、警察から聞き取りされますので、覚えている限りでスマホやメモに残しておいてください。
5.最後に
痴漢は、犯罪です。
声を上げることは、恥ずかしいことかもしれません。でも、周りの人でも痴漢を認識している人もいるかもしれません。
周りの人と一緒に犯人検挙の協力を得られることもあります。
声を上げることが難しい場合、スマホを使って誰かに助けを求めることも方法です。
勇気をもって、周りの人の協力を得ましょう。
あなたの勇気が、痴漢を撲滅することができるかもしれません。