新潟県は、北陸地方?

先日、友人と話した際に、新潟県北陸地方に含まれるか議論になりました。

 

私の田舎が新潟県にあったため、半ば地元民として議論に参加しましたが、激しい議論で2時間あまり、楽しい議論の応酬が続きました。

 

 非北陸派の意見:

 新潟は関東につながりがあり、他北陸三県は関西につながりがあるから、

「新潟は北陸ではない」

 

 北陸派の意見:

 北陸って「北の陸」って意味でしょ、ざっくりみれば新潟県も「北の陸」でしょう。

 

 

北陸派を集めてみると・・・

 

⑴ ウキペディア

現代においては北陸道と同じ範囲である新潟県富山県石川県福井県の4県[1]、あるいは新潟県を除く3県のことを指す[1]ことが多い。

ja.wikipedia.org

 

とあり、確かに記載の図には新潟県が入っています。。。

 

⑵ 国の機関

 国の機関での構成を見てみると・・・

 ① 国土交通省

  国土交通省北陸地方整備局は、福井県、石川県、富山県新潟県、長野県、岐阜県福島県山形県の一部が管轄 になっています。

国土交通省北陸地方整備局

 ➁気象庁

 気象庁は、新潟地方気象台が、北陸地方に区分されています。

気象庁|地域の情報

 

→国の機関では、実は少数派・・・

 

⑶ 歴史的つながり

 古代の北陸地方越国(こしのくに)と呼ばれ、その範囲は現在の福井県から新潟県直江津付近までを指していました。

その「越」が、越前(福井県)、中越富山県)、越後(新潟県)という呼称につながっている。

 

→つまり「越」=北陸という意味である。

実際に、北陸道(ほくりくどう、ほくろくどう、くぬがのみち)は、旧国名で言うところの、若狭越前加賀能登越中越後および佐渡を指している。

北陸道 - Wikipedia

 

 

一方、非北陸派では・・・

⑴ 国の機関

 ① 厚生労働省

   厚生労働省東海北陸厚生局は、富山県、石川県、岐阜県、愛知県、三重県、静岡

  県が管轄になっています。

東海北陸厚生局公式ホームページ

 ➁ 農林水産省

    農林水産省農政局は、福井県、石川県、富山県を管轄にしています。

事務所概要:北陸農政局

 ③ 財務省

   財務省北陸財務局も、福井県、石川県、富山県を管轄にしています。

総合案内:財務省北陸財務局

 ④ 経済産業省

   経済産業省中部経済産業局は、三重県、愛知県、岐阜県、石川県、富山県を管轄

  にしています。

管轄区域 |中部経済産業局

 ⑤ 環境省

   環境省中部地方環境事務所も、愛知県、岐阜県富山県、石川県を管轄にしてい

  ます。

⑵ 文化

佐渡や富山・石川など北陸西部は西日本の鰤文化圏の性質を持つ一方で、新潟県下越地方・中越地方は東日本の鮭文化圏の性質が強い。

富山県、石川県、福井県は関西(特に京都)の影響を受けている一方、

 新潟県は、東日本(特に東京)の影響を受けている

 

⑶ 電力

 新潟県は、東北電力が管轄で大半は50キロハルツ

事業所紹介|東北電力

 福井県、石川県、富山県は、北陸電力で60キロヘルツ

主な事業所(会社案内) 北陸電力株式会社

 

⑷ 鉄道

新潟県は、JR東日本の管轄となっており、上越新幹線で東京を起点にしている

福井県、石川県、富山県は、(従前は)JR西日本が管轄であって、特急サンダーバードは、大阪を起点にしている。

現状では、福井→新潟の特急はなく、福井→新潟のつながりは皆無である。

 

 

新潟県でも、下越新潟市から以北)と上越上越市)では全く文化が異なります。

歴史的にみると、確かに、上越地方は上杉謙信が治めていた由来で、富山(越中)とつながりがあり、その影響を受け、北陸地方との地縁があります。

(私の田舎も上越市だったので、北陸派でした・・・)

 

その一方で、下越地方は、歴史的に会津地方、山形地方そして、上越新幹線北陸自動車道及び上信越自動車の開通により、群馬県、北関東との接点が大きく、ひいては東京につながっていきます。

 

新潟県というと、中心地である新潟市を考えてしまいますので、

どうやら違和感があるのかもしれません。

 

 

結論:

経済圏や文化面を考慮すると、新潟県は、北陸ではないように思えます。

その一方で、新潟県の一部(上越地方)に関しては、歴史的に富山(越中)と親和性があり、その点で北陸地方の一部を構成してもよいかもしれません。

 

以上より、

新潟県は、北陸ではない。

ただし、新潟県の一部(上越地方)は、北陸地方に含めてもよい。

ん?

古代の北陸地方越国(こしのくに)と呼ばれ、その範囲は現在の福井県から新潟県直江津付近までを指していました。

と同じになっている・・・

 

古代に決めた範囲が現代も同じように考えられるのは、不思議ですね。。