法律家には、「国語」が必要

私の甥が、小学生に入学して、およそ1か月。

学校生活に慣れてきたかなと思って聞いてみると、隣のAさんはもう英会話を始めているから、私も始めたいと。

小学1年生から突然「英会話を勉強したい」と言われて、私は戸惑っております。

 

確かに、小学3年生から英語の必修化が始まり、その趣旨は、会話力・コミュニケーション能力を身に着けることを主眼としているようです。

 

小学3年生で英語が話せたら本当に素晴らしいし、国際的な視野や素質を持った人材がこれからの日本の将来をリードしていくと思うと、楽しみにも感じます。

 

ただ、著名な文学者である外山滋比古さんは、とある本のなかで、小学校の教育のなかで英語教育を増やすことで国語の時間が減っていくことは誤りであると指摘しています。

基礎的な論理的な思考、語彙力、語学力がない者に他の言語を学ばせても、上手く使いこなせないというのです。

 

どんなビジネスも特に弁護士に当てはまりますが、相手方に自らの言い分を理解してもらえなければ、人を説得することも、裁判に勝つこともできません。

 

裁判に勝つということは、裁判官に自らの主張が正しいことが伝わったということなんです。

 

ということは、法律家には、相手に言い分を理解してもらえるためのテクニック

つまり、論理的な思考過程、理解を促す語彙力、適切な接続詞や言葉遣いをもって、

「文章」という形で示すことが求められるということです。

 

小学校の「国語」といえば、漢字を書いて、教科書を読んで、たまに習字をするくらいだった(と覚えていますが・・・)のですが、法律家にとっては、最も必要なテクニックを磨く重要な教科であったのです。。。

 

そういう私は、「国語」の科目が苦手で、現代文やら古文やらひいては漢文も勉強するはめとなり、苦痛な科目の1つでした。

 

文章もそうですが、上手くなるためにはコツがあるんです。

 

それは、たくさん経験して(失敗して)慣れること、失敗を恐れずに挑戦すること、他人からの評価を聞いて、再度取り組むこと。

 

学生時代には全く気付かなかったのですが、司法試験に合格して、弁護士になった今だからこそ、学校で学んだことが「あ、そういうことだったんだ」と気付くことがあります。

 

私も、ブログを通じて、いろんな意見を発信して慣れていくうちに、(たまには失敗して、よくわからないブログを書いてしまうかも・・・)いろんな方の評価を頂いて、

取り組むことで、成長していたいと思っています。

 

最後まで、読んでいただき、本当にありがとうございました。